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四川大地震・宣伝工作を重視する共産党

四川大地震・宣伝工作を重視する共産党2008.5.18産経ニュース

中国・四川大地震では、被災状況や救援活動などの情報公開によって内外の同情と支援を集め、国際社会は中国の「変化」として注目している。しかし、胡錦濤(こ・きんとう)国家主席が被災地入りした16日以降、主要メディアの報道は、党と軍を宣伝する「本来の姿」に戻りつつあり、ネット上には批判的書き込みが目立ちだした。(北京 伊藤正)

 党中央が当初から、宣伝工作を重視していたことは、地震発生数時間後の12日夜の政治局常務委員会に続き、宣伝担当の李長春常務委員が震災報道会議を緊急招集したことに表れた。

 会議では、人民日報、新華社、中央テレビ(CCTV)などに現場報道を促す一方、中央、地方の党と政府が救援に全力を挙げていることや、軍、武装警察、公安の身を挺(てい)した被災者救助の感動の場面を宣伝することなどを決定した。

党中央宣伝部は13日午前、主要メディア指導者との全国テレビ会議を開き、震災報道を大きく扱い、社会の世論を正しく導き、大衆を震災救援活動に動員するよう指示。「どこかに困難があれば、八方が支援する」社会主義の協力精神を発揮させよ、と。

 地震当日から始まったCCTVの24時間生放送は、被災の惨状と懸命の救助活動を生々しく伝え、全国に同情の嵐を呼び、空前の支援活動が起こった。それは人命を救えとの自然発生的な行動であり、主義、主張とは無縁だった。

 地震直後、現地に向かった温家宝首相は、絶望的な状況の中で、被災民を見舞ったが、それは1人の人間としての感情を隠さなかったがゆえに、国民の圧倒的共感を呼んだ。CCTVは、温首相の行動を随時伝えたが、重点は現地状況報道だった。

 これが変わるのは、16日に胡錦濤主席が温首相に代わって現地入りしてからだ。CCTVは常に胡主席の動向や演説をトップで扱い、繰り返し報道した。同時に軍などの英雄的な救助活動報道も急増した。主要紙も同様だ。

辛口の書き込みの多いことで知られる人民日報のネット「強国論壇」掲示板では、17日以降、CCTVへの批判が出始めた。「指導者の動静より、被災状況を伝えろ」「おべっかの道具になった」といったものだ

 背景には16日深夜、李長春常務委員が現場報道の中心になったCCTVと新華社を訪問したことがあったという。李氏は両社が中華民族の偉大な精神を鼓舞し、社会主義制度の優越性を発揮する上で、貢献したとしながら、党と人民の負託に応え、政治を重んじ、規律を厳格にし、党、軍の宣伝強化を求めた。

 報道機関は1党独裁の柱は党と軍であることを忘れずに、報道に努めろというわけだ。これが党指導部の総意かどうか分からない。少なくとも胡錦濤、温家宝両氏は、現地視察中、1度も「社会主義」を口にせず、特に胡氏は17日夜、国際的支援への感謝も述べた。

 被災民が求めるのは、一刻も早い救援であり、指導者の慰問や演説ではない。それをテレビ視聴者の多くも感じている。香港紙は、胡氏の視察で救助活動が2時間中断、被災者が怒っているとも報道した。

 大地震は、報道が党と国民のどちらの側にいるか、問うた。CCTVは18日夜、芸能界総出の特別番組を放映し、国民に救援を求めたが、現場の窮状報道を超える効果があるとは思えない。



 朝刊を手に取るたびに、増えていく犠牲者。
毎朝大見出しを見て溜息をつきました。

 この記事にあるように、温主席が果たして「個人的な感情」で
苛立ち憤ったのか…私は懐疑的です。
所詮、温主席の怒声もまた、パフォーマンスであっただろうと考えています。

 そして胡主席が現地入りした直後から、国威発揚、党への求心力を煽る報道で
中国が染め上げられる。

 緊急事態のときにこそ、その国の体制が良く分かる。
中国政府がどのように糊塗しようとも、この政府の人命軽視を
世界と日本が、そして皆さんが、しっかりと見届けましょう。

軍や政府というものは、国民があってこそ。
ところが中国共産党は違います。政府や軍のために人民が存在する国です。

案ぜられるのは、チベット人、少数民族の被災者たちです。

この一連の動きを見て、私は確信しました。

政府は積極的に、彼らを見殺しにしたのだと思います。



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